BEST COAT EVER !!

 ベンタイルとは第二次世界大戦(1940年頃)時イギリスでパイロットの軍服用として開発された生地です。当時は、戦闘機が海に堕ちたとき上空から発見されるまでの間に操縦士が生き延びるのが難しかったそうです。それは海の水は冷たく、軍服の中にまで侵入してきてしまう為です。そこで高密度に織り上げた水を弾くベンタイル生地が開発され、軍服に採用されたことによりパイロットの海の上での寿命は、5分から20分になったと言われております。このようなミリタリーとしての歴史がある素材です。

J.PRESSではVENTILEをオリジナルで作っております。英国ベンタイル社の日本販代理店、ダイワボウさんに生産をお願いしています。ダイワボウの工場の1つに出雲工場があります。ここは戦時中の日本軍への生地支給をしていた歴史がある為、ベンタイルのような高密度の生地をつくる事ができます。高密度ということで丈夫さと撥水性が高まります。J.PRESSではエクスクルーシブとして使用しているこちらの糸は番手も70/2と程よい肉感と上品さを狙った番手にしております。また、風合いにおいてもこだわりがあり、特殊な加工を施しております。触って頂ければ分かるのですがベンタイルは硬いというイメージがあると思いますが、別注で作ったこちらの生地は、上品で光沢のあるソフトな風合いも特徴です。

 

こちらのデザインでツイードタイプもあります。こちらの素材の特徴はクラシックな柄のエステードチェックですが、何か新鮮に感じると思います。オレンジのペンが新鮮な表情となっており、素材感も今着たいと思えるクリア感のあるツイード生地で、あまり暖かくなりすぎないように毛羽の少ないクリアな表面と張り感を出した仕上げにしました。

デザインディテールの特徴としてはアーカイブを紐解くとJ.PRESSのバルマカーンもトレンチもレインコートのカテゴリーで作られていた経緯があります。なかでも、古くはバーバリーが取り扱かわれていました。それを真似て自前で作り始めたので、当然ディテールはバーバリーを継承しております。例えば、襟のカタチやと大きさ(小さめで直線的)、1枚袖 、裾に向かってのAラインシルエット、比翼ボタン、貫通ポケット (マガジンポケット)、ふらしなどがあります。

そもそも一枚袖とはセットインや2枚袖にしないことで、布一枚がストンと綺麗に落ちるのが特徴です。逆に2枚袖は、角が出来た空洞の部分が肩パッドのあるジャケットを着用した時にすっぽりはまるというメリットがあります。しかし、一枚袖にはデメリットもあります。運動量があり生地を多く使用するので、袖を下した時に放射線状に皺が出来る。古着だと柔らかくなって、あまり気にならないのですが、新品だとここが型紙を作る人の腕の見せ所という位、綺麗にみせることを意識しているみたいです。弊社のコートは、その点非常にきれいに収まっていると思います。

今回のバルマカーンはベースのライナーを外し軽快に着れるようにしております。さらにポケットのボタンを外しており、袖を1枚袖にしてシルエットも全体的に大きくして今どきにしてます。ポイントとしては日本のマーケットでの今の気分は、昨今続いているオーバーサイズのリラックスしたシルエットです。まず、このコートはその時代感にしっかりはまっていると思います。襟が少し小さなバランスや緩やかなAラインなんかもクラシカルなディテールを継承しているのですが、そのバランスも凄く今っぽいと思います。J.PRESS&SON’S AOYAMAではカジュアルの提案が中心ですので、1枚袖のこのコートは非常になんでもはまってくれます。しかしながらエクスクルーシブのこのベンタイルが少し上品で、ヴィンテージバーバリーにはない、このミスマッチも非常にいいなと感じております。実際に、お店にたっているとバルマカーンを探しているけどいいものが無いというお話をよく聞きます。そんな時にカルチャーを少し背負ったJ.PRESSのこのコートがお客様を後押ししてくれる事と思います。

ダッフルコート、Pコートはニッケのキューバビーチで知られているストロングウールという張り感や反発性のある原料をブレンドしています。メンズライクな適度な張り感が製品での仕立て映え、シルエットに現れます。J.PRESSでは、スーツとしても定番で使用している糸になります。組織はトリプルパイルと呼んでおります。トリプルということで、つまり3重組織、表、つなぎ、裏、この3つになります。見た目はごついんですが、着たら軽い仕上がりです。このごつく見えているのが生地の厚みです。しかし、中に繋ぎがあるので分かり易くいうと表と裏の間は空洞があるようなもの。つまり、生地の厚みに対して軽いということになります。こちらの素材は尾州でも職人と呼ばれる人が、さらに織機は一軒という位、かなり希少性の高い作り方をしております。生地表面は起毛し、裏面も起毛、そして最後にヘリンボーン柄のパイルカットで表面の起毛部分をカットし、うっすら柄を出していおります。ここで大変なのが、このストロングウールは起毛がかかり辛く、パイルカットしにくく時間がかかることから、通常じゃやらないような事を出向いてやって貰ったのが始まりだそうで唯一無二の完全J.PRESSの開発素材です。

ダッフルのデザインにおいては基本的なディテールは継承しています。やはりポイントは、オーバーサイズでルーズなシルエットで、また袖が太くカジュアルな印象なのが今着たいダッフルなのかなと感じております。今着たいとは、カジュアルであることです。抜け感のあるフード、セットインされていないドロップした太い袖やゆとりのある身幅などをさします。そもそもダッフルコートは、シルエットによっては少し学生っぽさが強くなったりすることが往々にしてあるように感じています。よって、ある程度ふりきったシルエットの方がファッションとしてのアプローチがしっかり出来るものだと感じております。また、カラーもベーシックなネイビーに加えてイエローというのも新鮮だと思います。

ピーコートのデザインのポイントとしては、1910年代のアメリカ海軍のディテールを部分的に取り入れております。例えば10個のボタンであったり、ハンドウォームポケットを含めた4ポケなどがそのディテールにあたります。シルエットは、ダッフル同様、身幅にゆとりを持ったオーバーサイズなシルエットです。また、ハンガーにかけて写真を撮っているときに気付いたのですが、J.PRESSのコートは美しいなと感じました。それは、テーラーを感じさせる襟の雰囲気であったり、袖の振りだったり、これだけ前に袖が触れられていたら作業しやすいだろうなとか・・・。ボタンも金ボタンにしているのが、ドレッシーさの印象を与え新鮮なディテールに感じます。また、上までボタンを閉めて襟を立てたスタイリングも非常におススメです。

今回ご紹介したものも決して安くない高価なものだと思いますが、人に会った時に印象付ける1番上に羽織る大事なアイテムだと思っています。J.PRESSのコートは、そのような点においても素材感やデザイン、ディテールにおいて決して飽きが来ない、逆に長年使って欲しい、車のようなアイテムだと感じております。

是非、店頭でお試しください!

 

VENTILE BALMACAAN COAT ¥86,900

TWEED BALMACAAN COAT ¥143,000

TRIPLE PILE DUFFLE COAT ¥143,000

TRIPLE PILE P-COAT ¥121,000

 

 

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